染め替え・紋入れ
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◆ 染め替え・染め直し よくあるご相談
- 若い時に誂えた色無地を染め替えしたい
- 黒留袖の黒が退色しているので染め直したい
- シミが多いので染めで目立ちにくくしたい
- 着物全体にシミがあるので何とかしたい
染め替えや染め直しは、色無地と訪問着では料金が変わります。柄の部分を糊伏せして部分的に染まらないようにするなど手間がかかりますので、お見積りさせていただきます。
◆ 黒留袖の特徴
黒染めに用いられる染料は、三度黒と呼ばれる植物染料由来のものと化学染料があります。三度黒の技法を用いた着物で友禅柄のあるものは2種類の染料を併用するため経年変化の程度に差が生じ境界線でぼやけた変色が発生してきます。また20年や30年と経つと自然と全体が退色してきます。
◆ 染め替え料金目安
- 黒留袖(比翼付き):165,000円・・・着物を解く→端縫い→洗い張り→ノリ伏せ→黒引き染め→蒸し水洗い→ノリ落とし→染め補正→湯のし→紋洗い→上絵→仕上げ→仕立て
- 色無地:68,200円・・・着物を解く→端縫い→洗い張り→染め→仕立て
※ 脱色する場合は料金は異なります。
※ 訪問着・振袖・付下などは拝見させて頂いてからお見積りになります。
◆ 解かずに黒を染色した事例
生地が弱っていて洗い張りが出来ない場合、また納期が1ヶ月程度で通常の工程では間に合わない場合、着物を解かずに染色する方法もあります。次の例は20年程経った着物ですが全体に退色しているのと右の胸付近に縞の色ムラが出ているため着物を解かずに染色させて頂きました。
染め替え事例
◆ 神戸市のお客様(染め替え)
お母さまの赤い振袖を成人式で着用されたのですが、まだまだ使える生地でしたので、結婚された時にその着物を一生使える着物にしたいということで、袖を裁断し一つ紋で鶯色の色無地に染め替えさえていただきました。
色無地に抜き紋を入れることで格が上がり結婚式などフォーマルにも使える一枚になります。
当店は着物のクリーニングや染み抜き、仕立て以外にも染め職人や友禅の作家が作業をしますので、染め替えや金箔の劣化の修復、柄足しなど様々な対応が可能です。
◆ 堺市のお客様(色留袖を黒留袖に染め直し)
色留袖を黒留袖に染め替え相談です。染め直すという工程には多くの職人が携わります。簡単に流れを説明しますと、着物を解く→端縫い→洗い張り→ノリ伏せ→黒引き染め→蒸し水洗い→ノリ落とし→染め補正→湯のし→紋洗い→上絵→仕上げ→仕立てという流れで、それぞれに職人がいますので10人くらいの職人の手で完成します。
時間がかかる大変な作業ですが職人の手で一つ一つ確実に丁寧に作業して生まれ変わりました。
◆ 大阪市のお客様(染め替え)
お父様の小千谷縮と麻の長襦袢の染め替え相談でした。男性物を女性物に仕立て直すと同時に染め替えです。元々の色が白系で時間が経っていることもあり変色したシミが多数ありシミを気にせずに上から少し濃い目の色で染め替えさせて頂きました。
長着は緑系で長襦袢は灰色の入った紫系です。絣の柄が残る程度の色味でお好みの色を選んで頂きました。また縮みの感じもなるべく残るように洗い張りも慎重に行いました。
◆ 大阪市のお客様(留袖の染め直し)
お子様の結婚式にご着用される予定の黒留袖ですが誂えてから20年以上たち全体に退色と部分的に茶色く変色してきていました。また誂えた時よりも身幅が大きくなったとのことで身幅直しが必要でした。
今回だけですとそのままご着用も考えていましたが、お子様の結婚の予定があり、あと2回くらいは着用される可能性があるとのことでこの機会に仕立て直しと染め直しされました。
◆ 西宮市(染め替え)
50年ほどの前の振袖です。代々受け継がれており何十回とご着用されている価値ある振袖でした。
今回、結婚式にご着用され次の世代に譲る前に染め直しをご検討されました。元々白地のため時間経過とともに黄なりになってきたこともあります。
青系の色を選ばれました。刺繍部分は出来る限りキワまで染めさせていただきました。
◆ 堺市のお客様
色無地の染め替え例です。若い時に誂えた淡いピンクの色無地を緑系への染め替えと紋も入れ直しさせて頂きました。
同色系で濃くする場合は、脱色せずに染め替えできますが別系統の色に染め替える際に一度脱色(色抜き)を行ってから染めます。
◆ 茨木市のお客様(染め替え)
お父様の男性物の白大島のご相談です。男性の方はアンサンブルを誂えても着用されていない方が多いですが、こちらの着物はご着用頻度も多く、茶色く変色したシミが多数ありました。
全体に小さな茶色く変色したシミが多数ありました。大島紬のような先染めの着物は染み抜きが難しく、特に絣のような柄がにじんでしまうリスクが高いので染み抜きが難しい部類になりますので、シミが目立ちにくいようにベージュ系に染め直しさせていただきました。
◆ 神戸市のお客様(染め直し)
20年以上前の長襦袢の反物です。淡いピンク色の反物で桜が全体に散っているようなデザインです。いつか着用できるようにお母さまが準備してくれていたものですが着用する機会もなくそのままタンスにしまっていましたが、写真の左上のように全体に茶色い変色がたくさんできてしまい悩まれていました。
お客様のお好みが緑系ということでシミが目立たないように少し濃い目で染め替え、新しい長襦袢に生まれ変わりました。シミもほとんど分からなくなりました。
◆ 大阪市のお客様(染め替え)
道行コートの染め直し相談です。若い時に誂えたオレンジ色からすみれ色に近い感じがご希望でした。
地模様を残す感じで染め職人と相談しながら脱色をせずにオレンジの上から色をかけて染め直しさせていただきました。
◆ 大阪市のお客様(全体の修復)
30年くらい前の祝着です。他店数店舗で断られた染み抜き事例です。写真ではシミが分からないかもしれませんが全体に変色したシミが50箇所以上あり作業的には時間のかかるものです。
まずシミ抜きから始めましたが茶色く変色したシミが綺麗になる所もありますが薄く残る所もあります。実は、よくよく見るとシミの中に小さな穴が空いているところが数か所あり、染み抜き作業で穴が大きくなる可能性があり無理に染み抜きができない状態でした。お客様と相談し全体に金彩加工をかける方法をご提案させていただきました。。
料金的には変わらないのですが見た目はほぼ新しい着物のように生まれ変わります。おそらく右の写真だけ見ると不自然さもなくどこを直したか分からないと思います。
◆ 染め替えの一例
紋入れ・紋入れ替え
喪服や黒留袖の場合、雨や汗で紋がにじむことがあります。またアイロンの蒸気などでもにじむことがあります。その場合、染み抜きではなく、紋の入れ直しが必要になります。
紋の入れ替えには、喪服や黒留袖のように最初から白く抜けているもの(石持ち)があるものなど、着物の種類によって入れ方が変わりますのでお気軽にお問合せください。
次の写真は黒留袖の紋(違い鷹の羽)を入れ直した例です。一度紋を洗い(紋消し)流して新しい紋(桔梗)を入れた例です。
【よくあるご相談】
- 色無地や色留袖の格を上げるために抜き紋を1つ入れる場合、抜き紋1つ8,800円に背縫いの直し代2,200円の合計11,000円(税込み)です。
- 黒留袖の5つ紋の入れ替えの流れは、5つ紋洗い(紋消し)8,800円に紋入れ13,200円、背縫いと袖の縫い直し3,300円の合計25,300円です。
- 色無地に刺繍の紋が入っていますが、それを抜き紋に返る場合、紋取り8,800円、紋入れ8,800円、背縫い縫い代2,200円の合計19,800円です。
◆ 紋入れや紋の入れ替えの事例です(クリックで拡大)
よくあるご質問
◆ 黒留袖の染め直しした場合の料金を教えてください。
- 黒留袖の場合は、着物を解く→端縫い→洗い張り→ノリ伏せ→黒引き染め→蒸し水洗い→ノリ落とし→染め補正→湯のし→紋洗い→上絵→仕上げ→仕立てで165,000円くらいです。染み抜きが必要な場合や紋を入れ直したりする場合は別途加算されます(納期は3~4ヶ月かかる場合があります)染め料金に幅があるのは、留袖によっては柄が染まらないようにするためのノリ伏せの範囲や刺繍や金駒などがあると手直しが必要になるためです。
◆ ピンク色の色無地の染め替えと寸法にお直しをしたいのですが、いくらかかりますか?
- 色無地の場合は、着物を解く→端縫い→洗い張り→染め→仕立てで68,200円くらいです。脱色する場合、染み抜きが必要な場合、紋を入れ直したりする場合は別途加算されますが、一度着物を解いて仕立て直しますので、現在の体型にあった寸法にお直し可能です。
◆ ピンク色の小紋の羽織を紫に染め替えたいのですがいくらかかりますか?
- 着物を解き→端縫い→洗い張り→染め→羽織の仕立てで61,600円です。
◆ 振袖を染め替えることが出来ますか?
- 振袖の柄や技法によりますので、出来るものと出来ないものがありますので一度ご相談いただければと思います。染めるためには一度着物を解いて反物の戻した状態で染める場合や解かずに金彩加工や柄のせなどの方法もあるため一度ご相談させていただければと思います。
◆ 金が剥がれていますが染めることができますか?
- こちらは金彩加工という分野になりますが可能です。お気軽にご相談ください。
◆ 仕立てやお直しもされていますか?
- お手入れ相談は国家資格のクリーニング師有資格者が対応、染み抜きは染色補正一級技能士、仕立ては一級和裁士が在籍する専門店です。
◆ 娘と身長差が10㎝くらいあるですが、染め替えと仕立て直しが可能でしょうか?
- 裄に関しては反物幅は一般的に36~38㎝程度で縫い代を考えると裄は約70㎝(1尺8寸5分)がいっぱいになることがあります。身長にあたる身丈は内揚げに生地が残っていればお直しすることができることが多いです。寸法が希望通り出るかは、着物を拝見させていただいた時点である程度判断できます。また無料の集配サービスですと、その場で採寸やどの程度のお直しが出来るかの判断が可能です。身長差が10㎝くらいあっても出来ることがありますので、あきらめずにご相談ください。
◆ シミがあるのですが、染めることで目立たなくなりますか?
- 濃い色で染めると目立たないと思いますが、淡い色ですとシミの部分が色ムラになります。合理的な方法は仕立て上がった後に気になる部分だけ染み抜きされると費用的にも抑えることができます。
◆ 染めたい色の相談は、どのようにするのですか?
- 染めの見本帳がありますので、そちらで確認いただきます。
◆ 黒留袖の色が退色しているのですが、染め直しができますか?
- 部分的に染色することもできますし、全体も染め直しも可能です。留袖の場合は柄があるためその部分が染まらないように糊伏せをする必要があります。着物により異なるため拝見させていただき見積もりさせていただくことになります。